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TEL. 0225-53-2145

〒986-2283 宮城県牡鹿郡女川町市場通り70番地6

震災後の歩みRECRUIT


3.11東日本大震災

 平成23年3月11日、東日本大震災の大津波によって弊社8工場すべて壊滅的な被害を受けました。苦渋の決断を経ての全員解雇から、いつ復興できるかわからない状況の中、また一緒に工場を再開することを夢見て別れました。
 4月に入り、従業員と共に、鉄骨のみがむき出しで残っていたヤマホンベイフーズの工場に向かいました。全商品のレシピ・製造工程や、会社の重要データが入っているUSBメモリーなどを探すのが目的でした。原型を留めない多くの物が散乱した瓦礫の中から、奇跡的にも基盤がむき出しのUSBメモリーを発見することができ、その中の全てのデータが助かりました。

 残ったデータを基に、まず製造を再開したのが、人気商品だった「さんま黒酢煮」でした。震災被害が少なかった、石巻市中里にある直売所のバックヤードを加工場に改造し、震災以前と同様に手作りで”家庭の味”にこだわって製造を再開しました。

小さなスペースからの再出発

 7月21日から店頭販売を開始。当日は店内に入りきれないほどのお客様が訪れ用意していた黒酢煮は一瞬で完売してしましました。「言葉にならない程、うれしく思いました。もう一度やるぞという気持ちが一層強くなりました。」
 最初はこの直売所のみでしたが徐々に噂を聞きつけた多くの得意先からも注文を頂くようになりました。



復興への兆し

 生さんまも同様に、早い段階から全国の市場やスーパーなどの得意先からはヤマホンブランドの生さんまの出荷、一般の皆様からは生さんまのゆうパックや宅配の再開をして欲しいという声が多く寄せられていました。しかし工場がなくどうしようかと悩んでいた時、岩手県釜石市にある協力工場の平庄鰍フ工場を利用させてもらえることになり、生さんまの出荷ができました。出荷量は例年よりも大幅に減りましたが、当社のブランドを残すことが出来ました。
 平庄兜ス野隆司社長は長年の盟友であり、自社の復興だけでも大変な時期に協力をして頂いたことには、本当に感謝しております。

工場建設までの道のり

 こうした日々の取り組みと並行して、ヤマホンベイフーズの新工場建設にも奔走していました。震災後すぐにから始めた用地探しは、う余曲折しながら、十数か所目で工場を建設した現在地(女川町針浜)に行きつきました。
 同地が市街化調整区域だった為、行政に指定解除の働きかけを行い、通常3〜4ヶ月かかると言われましたが、1ヶ月程で認められ、さらに開発行為の申請や高いハードルだった農地転用の手続きもクリアし、土地を見つけてから7か月後の12月下旬にようやく地盤改良を始めることができ、平成24年1月から本格的な建設工事に入り平成24年4月に完成、翌5月に操業を開始しました。

実現した従業員との再開

 新工場の新たな出発を5月に決めたのは、日清丸紅飼料さんと連携して取り組んできた養殖銀鮭の水揚げが始まるからです。震災で自宅も養殖施設も失った生産者が銀鮭生産を再開しているのに受け皿がなくてはその人たちの苦労が報われない、何としても水揚げが始まる5月には加工場を立ち上げなければと強く思っていました。取引先からの「銀鮭買うよ」と言う温かい声も励みになりました。
 当社のような加工メーカーが復興する中、商品を作るだけではなく、販売して消費者が食べて、初めて真の復興になると思います。それには市場や問屋、量販店、小売店など、全国の取引先の力を借りなければ成し遂げられないことだと思います。
 皆様の協力があって、弊社は今日まで来ることができました。こうした中で、あの当時は建設中の新工場の稼働前にもかかわらず早速、全国の得意先からたくさんの注文を頂きましたことには、未だに深く感謝しております。
 これからは弊社も雇用を維持・拡大し、ヤマホングループの復興、さらに女川町、水産業の復興にも貢献できるよう一意専心努めてまいります。

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株式会社ヤマホン

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